「三隣亡(さんりんぼう)」という言葉はご存じでしょうか?
三隣亡は暦注の一つで、たまに暦注が細かく書いてあるカレンダーを見たことがある方は知っているかもしれません。
三隣亡は、建築の祭事が大凶と言われており、名前の通り、三軒隣まで亡ぼすと言われております。
この三隣亡、地鎮祭、上棟日などが重なった場合は、スライドしております。
三隣亡は関係ないと思っている建築会社もあるでしょうが、
私は特に重要視しております。
この三隣亡のお話は、スタッフには全員伝えているお話があります。
これは私が大工時代の20代前半のお話です。
上棟日の時に材木屋さんの社長さんと休憩時に初めて三隣亡という名前を聞きました。
上棟日が三隣亡じゃない確認をしていた材木屋の社長が、
私含め、若い大工たちに三隣亡のお話をしてくださいました。
ある建設会社が三隣亡に上棟を行っていたそうです。
隣人の方が三隣亡で上棟やっていることを指摘したそうですが、そのまま上棟をしたそうです。
その隣人の方が上棟をやりかえるように裁判を起しました。
その判決結果は、なんと、隣人の方が勝ったそうで、上棟がやり直しされたされたそうです。
昔からの言い伝えが、今でも残っている以上、それを見過ごして、配慮しないことはダメです。
との事だそうです。
これが真実の話か分かりません。
若い私達に覚えてもらえるように、材木屋社長の作り話かもしれませんが、
今のように裁判の話がニュースでしか聞くことがなかった27.8年前の若い自分たちにとっては、忘れられない話であって、
そこからは、地鎮祭、上棟などの祭事を決めるたびに「その日三隣亡大丈夫?」と、調べるようにしています。
1年に1~2回、この日良さそうだなと決めそうになった時に、三隣亡と重なったりするんですよね。
これから家づくりをされる方もいらっしゃると思いますので、
「三隣亡」という名前だけは知っていてもらえればと思います。